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もの作ることで幸せをいただいて、さらさらと暮らしたい

明日から東北へ

 東北へ旅立ちます。同志と共に車に乗って。目的地は大まかに岩手盛岡、山形、新潟佐渡島。出来るだけ下道を通り一週間かけてのんびり巡ります。日本の伝統と地場産業を巡るのが目的です。盛岡には鋳物のOBであり先生でもある釜定の宮先生が居られ、工房を見学させてもらえる予定。山形では山形工房関係をみられたらいいかなと考えているけど、まったくノーアポ。ただの観光になりそうだ。佐渡島はただの観光で、今もなお日本の情緒が残る自然も豊かな島(だそうだ)。朱鷺も飛んでる(らしい)。あと佐渡島鋳金の職人で、すごい人を多く輩出している、工芸史的にも興味深い島だ。好きな作家の作品が所蔵されている美術館があるので行って見たい。
 今回の旅は、以前流行っていた自分探しでもなく、自分の居場所探しの旅かなーと一人で思っている。自分探しなんて方便で、ようは旅したいだけでしょ。僕も旅がしたい。海外旅行だ異文化体験だと言うけれど、自国の文化を知らずして、旅行会社の宣伝に乗るのはいかがなもんかと。柳宗悦が「手仕事の日本」を書いたように、日本の端から端まで巡って、あそこには何があって、こんなものを作っている人たちがいると知る人がこの日本にどれだけいるだろうか。僕はまず、今の日本をよくみたい。日本は広いのだ。新幹線や高速道路、飛行機に乗れば日本は狭いかもしれない。だけれど、それですっ飛ばした間にもおもしろいものはたくさんあるに違いない。こういい始めたら自転車か歩いて旅をしたほうがより有意義だけれど。悲しいことに、時間もない。別に海外旅行は否定していない。行けば必ず新鮮な体験を得られるだろう。だけれど僕にはそんな金がないから、そういうことも言ってみたくなる。お金とチャンスさえあればいつでも海外へは行きたいけれど、その前に出来るだけ多くのことを知っておきたい。
 自分の居場所探し。来年度からは4年生で、あと一年で学校を出なくてはいけない。出るには出るでならばどこへ行く?と問われる。すると、どこがある?と疑問に思う。今回の旅で答えが出るとは思えないけれど。無駄足ではない。就職、進学、社会が用意してくれた、この二つの選択肢に、あまり興味が無い。

 釜定の宮先生については今月号の「旅」という雑誌の盛岡特集で紹介されています。よかったら書店で立ち読みでもしてみてね。
旅 2009年 04月号 [雑誌]